ただの援助はしない
岩波新書の文庫本アフリカ・レポート(著者:松本仁一氏)の中に「ただの援助はしない」というページがありました。
1980年に独立してから政治の独裁、腐敗のために国が壊れてしまった南部アフリカのジンバブエ(旧ローデシア)で活動しているNGOのORAPが唱えています。
先進国が主導して援助するのではなく、地元のジンバブエ人による旱魃地帯の農民の自立を支えることを目的とした約30年の活動実績を持つ地域NGOです。
「このあたりの農民は、自分は死ぬまで貧しいんだ、どうやってもそこから抜け出せないんだと思い込んでいる。だから外からの援助が始まると、べったりとそれに依存してしまう。そんなことはない、ちょっと方法を考えてがんばれば、自分たちの力だけで充分に豊かな生活が出来るんだ。そう呼びかけるところから始まった」
「ただで物を配る援助は援助は絶対にやらない」という考えで、村人が自分でどうしたらいいかを考え、こうしたいという方針が決めたら、そこでやっとNGOが動き出すやり方の援助をしているそうです。今は、ベルギーや北欧の援助団体からの支援(寄付)だけで活動しています。
バングラデシュのグラミン銀行総裁ムハメド・ユヌスさんの考えと同じですね。
単なる慈悲でお金を恵んでやっても貧困から抜け出すことは出来ない。貧困とは貧困から抜け出すチャンスがないだけであり、自立するためのわずかなお金を融資すればその可能性ができるということがユヌス総裁の考えです。
また援助のやり方として、日本のODAも、このORAPのような地元NGOなどの活動にもっと支援を広げれば、有効な援助が出来るのではないかと思います。
バングラデシュでも、クムディニ病院やサッポロ歯科病院のような貧しい人達への無料診察などの活動をしている団体に草の根支援*を行なっていましたが、1件当たり上限1000万円程度の支援ではやや不足と感じました。 *:草の根・人間の安全保障無償資金協力
国の顔が見えにくい援助でありますが、草の根支援の上限金額をもっと上げて、地元人が地元で活動する団体に支援することを広げていったほうが、援助の効果も上がるのではないでしょうか。
国の顔が見えるように?日本のODAで供与された設備には、 「From the People of Japan」 のステッカーが必ず貼られています。
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